
当番世話人
藤井 努
富山大学学術研究部医学系 消化器・腫瘍・総合外科 教授
この度、第54回制癌剤適応研究会の当番世話人を仰せつかり、2022年2月18日(金)に、富山県黒部市の宇奈月国際会館セレネにて開催させて頂くこととなりました。本研究会は、私の出身である名古屋大学第二外科教室発祥の研究会でございます。歴史と伝統のある本研究会を担当させていただくことは、富山大学消化器・腫瘍・総合外科にとってはもちろん、私個人にとりましても大変光栄なことと存じます。小寺会長をはじめ、これまで本研究会を支えてこられた諸先輩方・世話人の先生方に心から感謝申し上げます。
2020年初頭から始まった世界的な新型コロナウイルス禍により、皆様は大変なお気持ちで毎日を過ごされているかと拝察します。以前と比べて臨床・研究活動もかなり不自由になりました。しかし悪性腫瘍の発症率が変わるわけではありませんし、苦しんでいらっしゃるがん患者さんも変わりません。またこのような状況でも新しい薬物療法・集学的治療の開発は続いています。がん治療に関わる私たちには、歩みを止めない義務があるかと存じます。昨年の研究会開催は見送られましたが、会長・世話人の先生方ともよくご相談させて頂き、本年度は開催にむけて準備を開始させて頂くこととなりました。
いまやがん治療とゲノム診療は切っても切り離せないものとなっています。そこで今回の研究会テーマは、「がんゲノム医療の進化と深化」とさせて頂きました。またシンポジウムは「ゲノム診断に基づいた癌薬物治療」「バイオマーカーの進化と深化」「癌薬物治療と外科治療」をテーマとさせて頂き、さらにそれぞれの分野の第一人者の先生方の特別講演も準備させて頂きました。皆様のがん治療の「進化・深化」のご参考の一助にして頂ければ幸甚に存じます。
会場のある黒部市宇奈月国際会館セレネは、黒部宇奈月温泉エリアの中にございます。2月の北陸は雪深くなることもありますが、それだけに温泉もお楽しみ頂けると思いますし、きれいな水で作られた美味しいお酒、または寒ブリを代表とする富山湾の新鮮な海の幸をご堪能頂きたいと思います。研究会の合間には美しい剣岳・立山連峰をご覧頂ければと思います。
今回の研究会は、このような時代であるためなかなか準備も容易ではないことも予想されます。不行き届きの面もあろうかと存じますが、どうかご容赦ください。感染対策を徹底した上で、実り多い研究会となるように教室員全員で精一杯尽力する所存でございますので、多くの先生方のご参加を心よりお待ち申し上げます。
